種子島の米づくりを次世代に残せ!第三弾

目指せ日本最南端酒米栽培地区!!吟のさと
問題だらけの酒米栽培
種子島の早期水稲は3月下旬から4月上旬に田植え、7月下旬から8月上旬に刈取をします。ですが吟のさとは6月中旬に田植えを行い10月上旬に刈取を行います。これだけの時期がずれています。ここまでずれると水の管理問題がおき水を入れる時期と水をぬいて乾かす時期が真逆になります。ですので単独で水の管理ができる田んぼを叔父からかりました
吟のさとの苗を田植え

苗箱を後ろの荷台に積み、機械の先が指のような刃になっており苗を掴むと土の中に根っこを植えていきます。水を少なくしておくと機械はうまく植えてくれます。
田植え後の稲の様子

苗を田んぼに移植してこのようなにのびていきます。
問題発生!!台風がやってきた


台風がやってきました。写真は台風の風でハウスが吹き飛ばされる様子と稲が台風の風にあおられている様子です。水を多くはることで災難をのがれることができます。
台風が通りすぎた後

無事に難をのがれてすくすくと育ってきました。

バッタです。バッタも悪い事をします。穂が出始めた時に茎を食べちゃうんです。そうなると穂はかれてしまいます。どう対処することも出来ないようです。(´;ω;`)ウゥゥ
中干の時期 八月頃

- 稲作 中干の効果
- 中干(なかぼし)は、稲作において重要な管理作業の一つです。中干は、稲が成長する過程で水田の水を一時的に減らすことを指します。この作業にはいくつかの効果があります。
- 根の発育促進: 水を減らすことで、稲の根が土壌中の酸素をより多く取り入れることができ、根の発育が促進されます。病害虫の抑制: 水を減らすことで、病害虫の発生を抑える効果があります。特に、根腐れ病やいもち病などの病気のリスクを低下させることができます。土壌の改良: 中干を行うことで、土壌中の有機物が分解されやすくなり、土壌の物理的性質や化学的性質が改善されます。栄養素の吸収促進: 水分が減ることで、稲が土壌中の栄養素をより効率的に吸収できるようになります。収量の向上: 中干を適切に行うことで、最終的な収量が向上することが期待されます。
稲の花が咲く

出穂(しゅっすい)といいます。稲穂の花です。これらが枯れて実になるとお米がとれます
この時期が来る前に害虫対策をしておかないと大変なことになります。カメムシです。米になる前の汁を吸いにやってきます。吸ったところは黒くなり等級を下げる原因になるので必ず対策をとります。

このように穂が垂れてきて中身が熟してきます。中に思いお米が出来るとお辞儀をしているような形になってきます。ここからが神頼みです。この時期に台風が来ると穂が倒れる可能性が出てきます。倒伏といいます。今のところは難を逃れています。
稲刈り 10月頃


そして待ちに待った稲刈りです。この時期にも敵がいます。熟れてきた酒米をスズメが食べに来ます。凄い量のスズメがやってきてかなりの量をやられました。早刈りの案もでましたが未熟の状態で刈り取るとお米を削るときに割れてしまう可能性が出てくるからです。こちらも未対策(´;ω;`)ウゥゥ
酒米 吟のさとの検査

刈取した酒米を乾燥させて検査を受けた酒米です。この時が一番ドキドキする瞬間です。
- 酒米の検査等級は、日本酒の品質を評価するための基準の一つです。酒米は日本酒の原料となる米で、特に酒造りに適した品種が選ばれます。検査等級は、主に以下のような基準で評価されます。
- 外観: 米粒の大きさや形状、色合いなどが評価されます。均一性や欠点の有無も重要です。
- 精米歩合: 酒米は精米されることで、外側のぬかや胚芽が取り除かれます。精米歩合が低いほど、中心部のデンプンが多くなり、酒造りに適した米とされます。
- 品質: 米の味や香り、食味なども評価されます。これにより、酒の風味や香りに影響を与える要素が考慮されます。
- 検査等級: 酒米は、特上、特等、1等、2等、3等、等外などの等級に分けられます。特上が最も高い等級で、品質が非常に優れていることを示します。
検査を受けた日本最南端の酒米です。この米を削り日本酒を醸造していきます。
次回は梅ヶ枝酒造様で純米吟醸酒 わたるが出来上がる工程をご紹介します
種子島の米作り、日本最南端の酒米 吟のさと
