日本最南端の酒米栽培とは?種子島の魅力パート2

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種子島の米づくりを次世代に残せ!第二弾

酒米の田植えをする様子

酒米「吟のさと」との出会い

種子島でも単価が高い酒米が作れないか。単価が高ければ農家も儲かるし酒飲みが多い種子島の人たちは自分で作った酒米でできた日本酒を飲めたら楽しみも増えるんじゃないか。そう推測して酒米について何もない状態から情報を集めていき九州沖縄農業研究センターで南九州でも育てやすく酒質の良いアルコールが取れ単収もよく粒が大きい特定銘柄酒に使用できる吟のさとを紹介してもらいました

吟のさとと山田錦との穂の長さを比較している画像
山田錦・吟のさと・ヒノヒカリの心白の形状を比較する画像

「吟のさと」とは?

2007年 九州沖縄農業研究センターから発表

名前の由来 吟醸酒用酒米になる願いを込めて、品種名を「吟のさと」と命名

特徴  短穂    穂が短く風にあおられないので倒れにくい

    粒が大きい 山田錦を親に持っているため粒が大きいので低精米にむく

    心白が大きい アルコールの元なるでんぷん質が大きい

このような特徴を持つ吟のさとは風の強い、特に台風災害も多い種子島でも育てやすい品種だと確信しました。農業指導員と2年間の試験栽培を行い栽培基準を作成、長い道のりでした。手探り状態からここまでこれたのは間違いなくみんなに助けられたからです。

酒米の収穫の様子
試験栽培の稲刈りの様子

早期水稲が主流の種子島で普通期水稲を行うのに一番の問題は水と害虫対策でした。薬剤を使わないといけないほどのカメムシが集まり米の汁を吸ってしまい傷米になってしまい等級が落ちると特定銘柄酒どころか等級をもらえない場合は醸造米として使用不可という結果も考えられ、薬剤を使用せざるを得ない状況でした。

また水の管理は他の田んぼが水を入れる時に僕たちは入れたくない。また僕たちが水を入れたいときにほかの田んぼは乾かすために水をいれない。と全くの逆の管理状況でこの問題は解決できず単独の田んぼを借りることになった。そういう田んぼ山の中にあり草の管理、水の管理がたいへんで苦労が絶えません。農業はたいへんだ。

日本最南端栽培地区 種子島で育つ吟のさと

吟のさとの芽出し

酒米の芽だし

酒米の芽出しをした状態です。もみ殻の中に皆さんが食べるお米が入ってます。乾燥した状態で保存してあるので水に漬けると成長をはじめます。

育苗作業

育苗箱に籾をいれた画像

育苗箱に土と芽出ししたもみ殻を植え付けた状態です。

発芽して芽が出てきた様子

酒米の赤ちゃん名付けて吟ちゃん(笑)

光合成をして緑がついてきた様子

緑が付いてきました。ここまでは絶対に水を絶やしてはいけません。一日に二回の水かけを行います

苗に水をかけた様子

こんな感じですね。きれいな苗に育っています。ここから1週間程度で田植えをします

田植えがスタート

田植えをしている様子

田植え機を使って田植えをしていきます。手作業でできる仕事じゃない!!尊敬します。手植えで田植えをしていた時代の農家を、、、、

次回は田植えの様子から刈取の様子をお伝えしたいと思います

種子島の米作り、日本最南端の酒米 吟のさと

酒米の収穫の様子
試験栽培の稲刈りの様子

この記事の著者

八汐 航

1984年2月16日生まれ。地元、種子島の真中に位置する中種子町で実家の寿司屋八千代寿司を家族経営(代表取締役)している。小学生のころから、料理、生け花、農業に興味を持ち現在は料理を職業とし趣味で池坊を学び、酒米の栽培に挑戦。日本最南端の酒米栽培地区を種子島で実現し自分たちで育てた酒米から作った日本酒は思い出深い酒の味です、、、

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